MBSEメモ
複雑化・高度化した現代の自動車制御システム開発に於て、MATLAB/Simulink等のCAEツールによって制御装置と制御対象の機能をモデル化し、それらを実行可能な仕様書として用いることで、製品ライフサイクル全般に渡った品質向上と開発効率向上を目指した開発手法のことである。
シミュレーション技術を駆使することで、高度な機能確認を実施でき、かつ、複雑な開発工程のルーチンワーク化を促進することで、自動化・省力化にも貢献する。
【設計】：ある目的を具体化する作業。製作・工事などに当たり、工費・敷地・材料および構造上の諸点などの計画を立てて図面その他の方式で明示すること。（広辞苑）
MBD
MBD(Model-Based Design)とは、エンジニアや科学者が実験室や現場で行っていた一連の設計作業を机上で行うことを可能にする方法のことです。
不動点やタイミングのような、ソフトウェアやハードウェアへの実装上の制約がある場合、それらの制約は自動的に組み込み用のプログラムコードやシステム検証のためのテストベンチへ反映できます。これにより時間の短縮、手動で行うときに起こりやすいミスの回避が期待できます。
2016/10/1更新
MBSEに似た用語でMBDがあります。
MBDを日本語に置き換えると「モデルに基づく設計」となります。MBSEとは、対象とする活動がSEか、設計か、が異なります。
最初にMathWorksのホームページから引用します。
ここで設計の定義を引用します。
これまで、「どのような構造が良いのか」、「どんな材料が良いのか」、といった課題に対して、実験やサンプルを使った実地評価を行い、最善と思われるものをまとめていました。そのような設計作業を、モデルを使うことで代替するということになります。SEの、ドキュメントで行ってきたことを、モデルを使うことで代替するということと対応できます。
次にJMAABのホームページから引用します。
ここでは、モデルが実行可能であること、シミュレーションできることを謳っています。
MBSEのモデルは実行可能である必要はありません。